チリのマンガ「Cicatrices(傷跡)」 2025年日本国際漫画賞 優秀賞受賞!

第18回日本国際漫画賞において、チリの作家ブランドン・アリアス氏の作品「Cicatrices(傷跡)」が優秀賞を受賞しました。本作品は、フランスの出版社DUPUIS社からVEGAレーベルで出版されています。

DUPUIS社は、世界各地の新人マンガ家が活躍できる場として、彼らのオリジナルマンガをフランスで出版しています。当社は、オリジナルマンガのディレクターとして、編集や翻訳(スペイン語からフランス語)を担っています。

「Cicatrices(傷跡)」は、家庭環境、同性愛、性転換、いじめなど、さまざまなテーマを織り交ぜながら、自己肯定感の欠如や社交不安症など、思春期に誰もが感じうる心情の機微を繊細に表現しています。

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Cicatrices(傷跡)

シリーズ:3巻 完結
出版:2024年1月~2025年8月
版型:200ページ、白黒、180×130mm、右開き
ジャンル:青年漫画
テーマ:思春期、いじめ、性的アイデンティティ


あらすじ

恭之助は、顔の一部に皮膚移植を受け、大きな傷跡が残っている少年です。アキラは同じ学校に通うトランスジェンダーの少女です。恭之助は同級生からのいじめに対峙する一方、アキラは自身の性自認を認めない父親からの暴力を受けています。二人の出会いと恋愛関係の始まりは、彼らをこの毒のある環境から逃れようとする行動へと駆り立てます。しかし、彼らは本当に互いを、そして自分自身を、思っているほど受け入れることができるのでしょうか?


Brandon ARIASブランドン・アリアス

1997年にチリのサンティアゴで生まれたブランドン・アリアスは、独学で漫画家となった若手作家です。

パンク音楽に夢中だったブランドン・アリアスは、浅野いにおや押見修造、真造 圭伍など、日常生活や予想外の瞬間における人間関係の多様性を繊細に探求する漫画家に魅了されます。これらの漫画の巨匠たちから学び、ブランドン・アリアスは漫画に挑戦し、短編の執筆を開始。それらをさまざまなデジタルプラットフォームで発表しています。

「Cicatrices(傷跡)」は、彼にとって初めての完全な作品であり、初のシリーズ作品でもあります。